「おまえと俺」～輝と小狼～（小狼side）2＜知世による雨寺輝の考察＞

知世「雨寺輝君は１０月３０日生まれのA型ですわ！１０月３０日は初恋の日、何て素晴らしい日の生まれなのでしょうか？」

（コイツに聞いた俺がバカだった！）

知世「初恋といえば、李君が・・・」

「はぁ～！あのな、そんな話、今はどうでもいいだろ！」

知世「ですわね！そのお話はまたの機会にお話ししましょう！彼は神社の息子さんなのだそうですわ！兄弟は彼を入れて3人兄弟だそうですわ！後、いとこが4人いらっしゃるそうですわ！」

「4人？」

知世「ええ、4人ですわ！4人のうちの2人は雨寺家なのだそうですわ！その2人と雨寺君と彼の兄妹で神社の後継ぎをお決めなるそうですわ！聞いた話によると、5人のうちの1人は留学なさっているそうですわ！」

「留学？そんな話、誰から聞いたんだ？」

知世「雨寺君のお婆様がおっしゃっていましたわよ！」

「ってかさ、大道寺、そんな事、聞いていいのか？」

知世「良いのではありませんの？私が興味のあるお話ですし！」

「ホント、お前はそういう話、好きだな！」

知世「ええ、私は興味のあるお話は好きですわ！でも、今だに彼が男の子だと信じがたいですわ！私服だと女の子に見間違えてしまいますし、男の子だとおっしゃられない限りはわかりませんわ！雨寺君は委員は何か、やってらっしゃるそうですが、教えて下さらないんですのよ！どうしてなんでしょうか？」

「確かにそうだな！俺も気になるなあ、その話は！本人に直接聞いてみるか！」

知世「その方が宜しいのではないでしょうか？ですが、無理強いはいけませんわよ！李君！」

「わかってる！大道寺！」

知世（本当にわかってらっしゃるんでしょうか、李君は？何だか、私、心配でなりませんわ！）
「あのう、李君？私も御一緒して宜しいでしょうか？」

「お前、部活は？」

知世「部活はお休みなんですのよ！今、やったばかりではありませんの？」

「そうなのか？だが、俺一人で行かせてくれ！」
（まさか、また、良からぬ事を考えてるんじゃないだろうな？）

知世「わかりましたわ！李君！お一人で行ってらっしゃいな！くれぐれも、無理強いだけはなさらぬ様に気をつけて下さいな！わかりましたわね？李君！」
（ですが、惜しい事をしましたわね！まあ、良いですわ！またの機会にする事にしましょう！）

　知世はそう言うと、音楽室を後にした。

（俺は念を押されなくても、わかってるし！大道寺の去り際の黒い微笑みは何だったんだろう？まさかと思うが、良からぬ事を考えてるんじゃないだろうか？アイツは昔から何を考えてるかわからない奴だな！）

続く・・・