架空のアーティストVOCALOID（ヴォーカロイド）が本当に居たというお話です。＊登場人物はこの小説の下にあります。

＜VOCALOID（ヴォーカロイド）って何？＞

　最近、女子生徒がVOCALOID（ヴォーカロイド）とかいう、アーティストで話題になっているそうだ。が、アーティストっていうと、最近、デビューしたTomoyo事、大道寺知世の事なんじゃないのかと俺は思う。大道寺があんな奴らに負けるはずない。

桜「ねえ、小狼君！しょ気た顔してどしたの？」

小狼「さ、さくらも、他の女子生徒と同じでVOCALOIDとかいう、アーティストが好きなのか？」

桜「VOCALOID、好きだけど、でも、やっぱり、私の一番は知世ちゃんだよ！」

　小狼は言った事にホッとしていた。

桜「VOCALOIDの鏡音姉弟に対抗して、本城君とまつりちゃんがアーティスト活動を始めたそうだよ！」

小狼「あの本城姉弟が？」

桜「うん！確か、フォークシンガーユニットだったと思うよ！」

小狼「フォークシンガーユニット？馴染み易くて良いじゃないのか！」

桜「そうだよね！私も、そう思うよ！」

　2人が電気屋の前を通ると、電気屋の入口の前に置いてあるテレビにVOCALOIDのPV映像が流れていたのだ。映像には、鏡音姉弟や初音ミクなどさまざま。もう一方のテレビにはTomoyo(大道寺知世)が映っていたのだ。

桜「あっ！？知世ちゃんだ！」

小狼「本当だ！大道寺だ！」

知世（さくらと李君が私の歌を愛してくれるなんて超絶幸せですわ！）

　知世はこっそりと、2人の様子を嬉しそうに物陰から観ていたのだ。

知世「でも、どうして、初音ミクさんが私よりランキングの順位が上なんでしょうか？」

　知世は不思議そうに呟いた。

知世「後、真君達も、何故、順位が下のなのも、気になりますわね！」

桜「知世ちゃん？何時から居たの？」

小狼「お前は何時からここに居たんだ？」

　知世はいつの間にか、テレビの前に立っていたのだ。

知世「ああ、何て事でしょう？私は何か悪い事したのでしょうか？こんな事になるんでしたら、さくらちゃんと一緒にデビューすれば、良かったんですわ！」

　知世は2人が目の前に居る事さえ、気づいていなかったのだ。

小狼（コイツはなんて勝手な奴なんだ！さくらのせいにしやがって！）
「さくら、こんな奴はほっといて帰るぞ！」

桜「う、うん！」

　2人は知世を置いて帰って行った。

真「俺達、ダンスは得意じゃないからな！」

茉莉（まつり）「うん、そうね！VOCALOIDが羨ましいわ！」

　桜と小狼が去った後、真と茉莉が現れた。

真「何か、ともよちゃんが可愛そうに思えてくる！」

茉莉「いや、勝手にまつり達から離れて行ったんでしょ？」

真「まぁ、そうだけど！」

茉莉「あんたのお人よしも、聞いて呆れるわ！まぁ、本人が戻ってくるって言うんなら、考えても良いけど！」

真「茉莉、優しいんだな！お前もお人よしだと思うけど！」

茉莉「五月蝿いわね！本人が戻ってくる気があるんなら、もう一度、チャンスをあげたいって言ってるのよ！ただ、知世ちゃん、頑固だから意見は簡単に曲げないと思うけどさ！」

真「まず、本人の気持ちを聞いてみるべきだな！」

茉莉「そうね！試しに聞いてみましょ！まこちゃん！」

　真と茉莉は知世に聞いてみる事にした。

真「と、/////ともよちゃん、も、/////もう一度、俺達と組むつもりは無いの？」

知世「は、/////はい、ありますわよ！ただ、解散の原因は御作ったのは茉莉さんですわよ？真君！本人が反省してらっしゃるのなら、考えても宜しいですわ！」

真（いや、ともよちゃんにだって、原因があるって、・・・）
「ほ、/////ホントに？」

知世「え、/////ええ、勿論ですわ！」
（ち、/////近いですわ！真君！）

真「やっ、やった～！ともよちゃん、有り難う！君は女神だ！やっぱり、神は俺を見離してなんかいなかったんだ～！なんて、俺は幸せ者なんだろう？」

知世（私は女神？！まぁ、真君が何を仰ってるのか、私には理解出来ませんが、真君が嬉しいなら、それで宜しいですわ！）

茉莉（大袈裟だわ！）
「な、何、２人で浸ってるのよ？私、知世ちゃんに悪いと思ってるわよ！そんな事、場合があるんだったら、とっと、練習しましょうよ？」

知世「では、私の御家でどうぞ！防音対策はバッチリと、整っていますから、心配ありませんわよ！」

真「流石、ともよちゃんは凄いなぁ！」

茉莉「家だって、最近、防音にしたんだから！」

知世「そうなんですの？では、行かせて頂いても宜しいですか？」

茉莉「そ、そんなの良いに決まってるでしょ？」

知世「では、お邪魔いたしますわね！」

真「確か、クッキーがあったはず？俺、先に帰って、準備してくる！」

　真は走って自宅へと、戻って行った。

知世「あら、まあ！行ってしまわれましたわね？茉莉さん！」

茉莉「うん！全く、もう！せっかちなんだから、真は！」

知世「ええ！真君、確かにあわてんぼうさんですわね！そういえば、真君と茉莉さんの御家は可愛らしいですわね！」

茉莉「うん、有り難う！でも、知世ちゃん、あれはお母さんの趣味なのよ！」

知世「あら、そうでしたの？物語に出てくる様な可愛らしい御家ですわね！私は一度、住んでみたいですわ！」

茉莉「ああ、いうのが好きなのね？」

知世「ええ、とても大好きですわ！一度、さくらちゃんを連れて来ても宜しいですか？」

　知世は目を輝かせながら、茉莉に聞いた。

茉莉「別に構わないけど！」

知世「そうですか？では、そうさせて頂きますわ！きっと、さくらちゃんは喜びますわ！ああ、楽しみですわ～！」

茉莉（一体、何なのよ？）

　茉莉は複雑な顔をしていた。知世は茉莉とは違い、期待に胸を膨らませていたのである。その話を聞いていた金髪の双子の中学生が話をしていた。

リン「私も、可愛らしい家に住んでみたいわ！良いでしょ？レン！」

レン「いや、俺はそういうのは興味ないから！リンが勝手に住めば？」

リン「レンの意地悪！この乙女心がレンには解らないの？」

レン「解らないよ！どうせ、男の俺には理解出来ませんよ！」

リン「罰として、家まで私の鞄を運んで帰る事！」

レン「リン！どういう罰だよ？意味解らないよ！」
（マスター、俺に乙女心というものを教えて下さい！）

終わり

＜キャスト＞

CCS・・・木之本　桜，李　小狼，大道寺　知世

オリジナルキャラクター・・・本城　真（双子の弟），本城　茉莉（双子の姉）

VOCALOID・・・鏡音姉弟（レン，リン），初音ミク（映像のみ），マスター（名前のみ）